教科の学びでのポイント
手回し発電機やコンデンサーなどを用いて、電気が作り出せることや蓄えることができることについて学習する。 身の回りには、電気を様々な姿に変えて活用する様々な道具・製品があることに気づいたり、電気の効率的な利用について考える。
単元の目標
電気はつくり出したり蓄えたりすることができることを知り、その電気を様々な器具に流すことによって、電気は、光、音、熱などに変えることができるという考えをもつことができるようにする。 そのとき、電熱線の太さを変えると発熱の大きさが変わることをとらえるようにする。また、身の回りには電気をつくり出したり蓄えたり、光、音、熱などに変える様々な道具があることを知るとともに、電気の効率的な利用についてとらえるようにする。
プログラミング的思考とのつながり
本単元では主に、プログラミング教育のねらいの[知識及び技能]にある、「2身近な生活でコンピュータが活用されていることや問題の解決には必要な手順があることに気づくこと」について深めることをねらいとしている。その他にも、実際にコンピュータを活用しながらプログラミングを行うことで、電気を効率よく使うための工夫を試行錯誤しながら、プログラミング的思考が育まれることをねらいとする。
評価規準
ア 自然事象への 関心・ 意欲・態度 |
イ 科学的な思考・ 表現 |
ウ 観察・実験の 技能 |
エ 自然事象についての知識・理解 |
①興味をもって発電を体験し、その電気を利用しようとしている。 ②電気の性質やはたらきを適用して物作りをしたり、日常生活に使われている電気を利用した道具を見直したりしようとしている。 |
①乾電池と比べながら、手回し発電機のはたらきについて推 ②実験の結果から、手回し発電機のハンドルの回し方によって電流の向きや強さが変わることを考察し、自分の考えを表現している。 ③発光ダイオードは豆電球に比べ、少しの電気で長い間明かりをつけられると考え、自分の考えを表現している。 |
①太さの違う電熱線や電源装置を使って、発熱の違いを安全に配慮して調べている。
②コンデンサーのはたらきを調べ、結果を記録している。 |
①電気はつくり出したり蓄えたりでき、光や音などに変えることができることを理解している。
②電熱線の発熱は、電熱線の太さによって変わることを理解している。 ③身の回りには、電気の性質やはたらきを利用した道具があることを理解している。 |
単元について
本単元では、手回し発電機やコンデンサーなどを用いて、電気が作り出せることや蓄えることができることについて学習する。電気は日頃から身近であるが、意識して使う機会は少ない。また、自分たちで発電する経験も今までに無いと思われる。身の回りには、電気を様々な姿に変えて活用する様々な道具・製品があることに気づいたり、電気の効率的な利用について考えたりできるようにしたい。
学習指導計画 (全12時間)
時 | 学習活動 | 評価 |
1 | 発電と電気の利用 | 関心・意欲・態度① |
2 3 4 |
手回し発電機 発電しよう | 思考・表現① 技能② 思考・表現② |
5 6 7 |
電気を蓄えて使おう | 技能② 知識・理解① 思考・表現③ |
8 9 |
電流による発熱 | 技能① 知識・理解② |
10 | 電気の変換と利用 | 知識・理解③ |
11 12 本時 |
まとめ 私たちの身の回りにある、電気を効率的に使う道具について考えよう |
関心・意欲・態度② |
本時について
(1)目標
身の回りにある電気を効率的に使う道具について、プログラミングをしながら再現をしたり、それらを見直したりしようとする。(関心・意欲・態度)
(2)展開
時間 | 学習活動 | ・主な発問(T) ・予想される児童の活動(C) |
〇指導上の留意点 | ||
2
10
10
5 |
1 前時までの内容を確認する。
2 本時の課題を知る。
3 計画を立てる。
4 プログラミングをする。
5 自由に見回り、出来上がった作品を見せ合う。
6 学習のまとめをする。 7 学習の振り返りをする。 |
T 電気はつくり出したり、蓄えたりすることができましたね。 T その電気を無駄なく使うために、センサーを使っている道具があります。どんな道具でしょうか。 C 街灯、センサーライト、… T しかし、こちらには、電気を効率的に使っていない道具があります。
自動で点灯する街灯のフローチャート例 自動で点灯する街灯のプログラミング例
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○カードにして、黒板に貼ることで、共通理解を図る。
(例)
暑い/寒い 明るい/暗い 人感センサーが反応する/しない 電気をつける/消す モーターを動かす/止める ○○を動かす/止める ○micro:bit はセンサーの入力を 処理し、スイッチを動作させる 役割をすることをおさえさせる。 ○可能であればフローチャートを書かせる。
○実際に micro:bit とスイッチを 使った回路を作成し、動作する か確かめさせる。 ○回路には必ずコンデンサーを使わせる。
○班で 2 人が残り、説明を行う。 残りの 2 人は他のグループで説明を聞いてくる。 ○前後半で交代する
○自分の言葉で振り返りを書かせる。
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(3)評価
身の回りの道具の仕組みをプログラミングによって再現し、電気を効率的に使うことについて考えることができたか。
準備環境
使用したプログラミング言語や実行環境
教室の設備 児童それぞれが持っている単元の実験用キット(コンデンサー、手回し発電機) 児童の感想 自分なりにアレンジできたのが良かった。もっといろんなセンサーを作ったり使ったりしたい。 なかなか成功しなかったけど、最後にやってみたらできた。もっと難しいプログラムもやってみたい。 教材としてmicro:bitを用いることで、理科の電気の利用の単元におけるプログラミング教育の視点を取り入れた授業は比較的容易に行えることが分かりました。子どもたちは非常に集中してプログラムを作成していました。教員側としては、トラブル時の対応に時間を取られないように、事前に起きうるトラブルを予想して準備することが大切だと思いました。 川越市立新宿小学校 鈴谷 大輔教諭 (特非)みんなのコード 主任講師 竹谷正明
タブレットPC 班に2台ずつ 16台、micro:bit 班に 2 台ずつ 16 台、
無線 LAN アクセスポイント、提示用 PC・プロジェクター
micro:bit 用 プログラム制御スイッチ 8 台
micro:bit 用 理科実験ボード(人感センサー付き) 8 台
ワニ口クリップ振り返り
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